汗は汗腺と呼ばれる部位から分泌されます。
そのことは多くの人が知ることですが実はその汗腺には2種類のものがあることはあまり知られていません。
汗腺はエクリン腺(小汗腺)とアポクリン腺(大汗腺)という2つに分類することができます。
エクリン腺は多くの場合、体温の調整機能による発汗の機能を持っています。
また、アポクリン腺はエクリン腺の発汗の機能とは異なりますが主に臭いを発生させることです。
現代では人はなるべく無臭が好まれますが本来の動物的な機能としてアポクリン腺からはフェロモンとしての機能的な汗が分泌されます。
動物であればこのフェロモンで仲間同士の確認や異性を惹きつけたりという機能を持っています。
この臭いの元となるアポクリン腺は人体の限られた場所にしかありません。
ほとんどのアポクリン腺は脇の下にあります。
そして、乳輪、へその周り、耳の穴の中、肛門の周り、女性器の周り、などです。
この大半のアポクリン腺が集中している脇の下は特に臭いが発生しやすく現代の無臭が好まれる傾向においては悩みの種になることも多いようです。
脇汗が出てしまう原因
このアポクリン腺だけでなくエクリン腺も脇の下に多く集まっています。
汗が出る理由の最大の目的は「体温調整」です。
この脇汗も基本的には体温調整のためのものがほとんどです。
実際に体温調節のために分泌される汗は脇の下だけではないのですが脇の下の汗はそのイメージで臭いや不潔感を連想させてします。
同時にアポクリン腺からの分泌もあるために臭いの元となる汗の分泌も実際に多いのも事実です。
脇汗が多く出てしまう原因
このように脇の下の汗は通常のものでどんな人でも分泌されるものです。
しかし、同じ状況でも人によって汗の量が異なるように脇の下の状況も異なるのです。
汗腺の数によっても影響がありますし例えば更年期の影響で気温や自分の意思にかかわらず汗が多く出てしまうこともあります。
また、緊張状態の時、手の平や足の裏に汗をかくことがあると思いますがそれと同じように脇の下の汗の分泌が増えることもあります。
これは緊張により交感神経の影響から汗が多く出てしまい「精神的発汗」と呼ばれています。
この発汗が繰り返されると「また、汗が多く出てしまうのではないか」という気持ちになり帰って発汗を誘発してしまうこともあります。
また、緊張状態という意味においては何らかのストレスを感じた際に汗を多くかいてしまうということも最近では増えてきています。
また、希な例ですが脇の下のレーザー脱毛の影響で一時的に脇汗が増えてしまうと言うこともあるようです。
脇汗の臭いとの関係について
体温調整のための汗はエクリン腺からのもので、それ事態には臭いはありません。
しかしながら汗をかいた後にそのまま放置したり、時間が経ってしまうことで細菌が繁殖してしまうことは珍しいことではありません。
また、エクリン腺の汗とともに発汗されるアポクリン腺からの汗はそれ自体に臭いはありませんがエクリン腺からの臭いに比べ臭いが強くなります。
多くの場合は適切な方法でケアすることで臭いはかなり抑えられます。
脇汗の臭い対策
人間が汗をかく理由は基本的には体温調整です。
体温を下げる目的で汗をかき、その気化熱で体温を下げます。
汗をかいた直後は汗は臭いません。
しかし、その汗を放置するとすぐに臭いがキツくなってきます。
特にアポクリン腺からの汗はタンパク質などを含むため臭いやすく、細菌なども繁殖しやすい状況です。
なるべく臭いを抑えるのは汗をかいたらなるべく早く汗を拭き取ることが大切です。
その際に可能であれば乾いたタオルなどではなく固く絞った濡れタオルなどの方が拭き取り効果が高くなります。
脇汗対策まとめ
- 汗を抑える
制汗剤などを使い汗を抑えるように心がける。 - なるべく早く汗を拭き取る
発汗直後は無臭ですからなるべく早く拭き取る。 - 汗を衣類につけないようにする
実際には難しいと思いますがかいた汗がなるべく衣類につかないようにします。
脇パッドなどを利用して衣類に汗をつけないようにしていくことが重要です。